2年間の休暇(仮)

30代男性孤独旅行記

台湾②

前回の続き。

yukanoshimi.hatenablog.com

 

4日目

本当はこの日に九份まで行くつもりだったが、九份の宿の予約日を間違えていたっぽくて1日の空白が出来てしまった。

それだったら今日1日でどこか別のところ行こうか…台湾といえば、台湾といえば…と考えていたら『呪詛』じゃん!と思いついた。ホーホッシオンイーシーセンウーマ。

filmarks.com

hiking.biji.co

この映画に出てくるカルト教団の本拠地は、「李崠山莊」という山荘をほぼそのまま使っているらしい。

しかしよくよく調べるとあまりにアクセスが悪い。最寄り駅からタクシーで片道1時間くらいかければいけるっぽいが…。マジで行きたかったのでレンタカーの値段も調べたが流石に予算オーバーだったので結局断念。昨日悠遊卡紛失して損失出してるしな。次に台湾行くことがあったらレンタカー借りてでも行きたい…。
その流れで周辺について調べていたら、新竹という街が次の日九份にも行きやすくてちょうど良いかなと思ったのでそこで1泊することに。もはや何があるのかも知らなかったけれど。

台中から新竹までは電車で80分くらい。ほんとは自強号とかもっと早い列車もあるけどまぁ急いでないので鈍行で。
あんまり電車には詳しくないけど、新竹駅は現存する台湾最古の駅舎で東京駅と姉妹駅らしい。地球の歩き方より。

宿はここ。一番安かったので。1泊550TWD。

www.booking.com入口にLINEのIDが貼ってあって、LINEのトークでセルフチェックインする仕組みのようだ。

外の郵便受けに宿泊代を入れ、それを動画に撮ってLINEを送れば部屋のキーロック番号を教えてもらえた。LINEやらない国の人だったらどうするんだと思ったし、パスポート確認しなくていいのか……?まあ外国人の宿泊客がほぼ来ないのかもしれないが。
部屋は可もなく不可もなくと言った感じだが、ベッドサイドに充電用の装置がType-AのUSB1つしかないのは流石に不便。タコ足繋げないし。

ビーフンが有名という情報を手に入れたので城隍廟まで行って食してみる。

いまだにこの城隍廟というものの概念がわかっていないのだが、土地の守護神を祀った廟…らしい。
失礼ながらビーフンに美味いも不味いもないだろと思っていたのだが、ソースの味が濃厚で食欲をそそられた。

なんか豚の脂が日本のどこかのラーメン屋で見たようなやつなのだけ気になるが…。
ビーフンを食べて気分が良くなったのでその辺で肉まんを1個買い足して食べた。

 

5日目

九份に移動。今回台湾に訪れた一番の目的は、一回くらい九份に行ってみたかったというものなので、一応コレがメイン目的。
(Googleで)調べた限り九份行きのルートは複数ありそう。とりあえず大きめの駅に行って、九份行きのバスに乗ればいいらしい。雑。
とりあえず台北を少し過ぎて、松山駅で下車。ショッピングセンターのようなところに出て、もはや日本だろといいたくなるほど見慣れた店舗が並んでいた。丸亀とかユニクロとか無印とか。

日本の底辺チェーン店大好きなので丸亀で昼食を取ろうと思ったが、満席なので断念。大人気飲食店で誇らしいぜ。
昼食はCoCo壱に変更。その土地の食事にチャレンジするという観点が完全に欠落している。日本で何回食べたか分からないチキン煮込みカレー豚しゃぶトッピングご飯200g辛さ普通。

ルーの味はおそらく殆ど日本と変わらないと思うが、鶏肉のボリュームがあったように感じる。逆に豚肉はボソボソしていて挽肉みたいな感じだった。値段は日本より少し高い。


その後バス停で九份行きのバスを待つが、待っても待ってもバスが来ない。
いやさっき「coming soon」って表示出てたやん。他に並んでいた現地の人や旅行者も何か話していなくなってしまった。状況がよく分からない。現地の人から話を聞いていたマレーシアからの旅行者に何なんこれ?って聞いたけど今日が祝日だからなんちゃら…くらいしか聞き取れなかった。よく分からんけど外国の交通機関なんてこんなもんでしょう。
仕方がないので電車で瑞芳という、より九份に近い駅まで行ってからバスに切り替えることにした。駅から少し歩いたところにバス停があって、九份に行きたい観光客が長蛇の列をなしていた。並ぼうとしたらちょうど目の前に松山駅で出会ったマレーシア人の兄ちゃんがいて笑った。
バスで2-30分くらいだったが、とにかく道が狭い、カーブが多いで結構車に酔ってしまった。正直九份がこんな山道の先にあるということは知らなかった。長崎の山の上に登るバスに乗っているような感覚だった。
とりあえず事前に予約しておいたホステルにチェックイン。

www.booking.com年末年始に移動するのもめんどくさいし、年越しの台北は値段が高かったのでここに3泊。
荷物を置いて街を歩いて回ることに…したのだが人が多過ぎる。

場合によっては死ぬのではと思った時の写真

メインストリートの基山街が狭く、両側に屋台や商店があるのも相まってろくに歩けたものじゃない。階段もあるし、将棋倒しリスクすらあるのでは…。
とりあえず九份っぽい写真は撮れた。

寂れた元金鉱都市だったのが映画『悲情城市』のロケ地になったことで人気爆発したということだけど、『非情城市』見たことないんだよな。トニー・レオンが出演した映画の1つであることはなぜか存じ上げていますが…。
千と千尋の神隠し』のロケ地説は公式で否定されているという認識なだが、当の九份サイドは結構便乗してるのが面白かった。


夕食は友人の勧めに従って樹木窟というレストランに。基山街の一番奥にあって結構遠かった。正直水餃子は普通だったけどチャーハンは濃味で好みだった。

ホステルではスペイン、イタリア、イングランドシンガポールなど色々な国からの旅行者と話す機会があった。母国語の人は当たり前なんだけど、他の人も個人差はあれ概して英語が流暢だなあという感想。自分はやっぱりリスニングもスピーキングも全然なので、流暢な人と話すと半分くらいしか意思疎通できてない。やたらめったら話しかけて交流の輪を広げたい!というタイプではないのだけど、やっぱりコミュニケーションがスムーズになればそれだけできることの幅やそこから得られるものも増えると思うので、課題ではあるかなと思った。ピアスとタトゥーがイカついスペイン人の兄ちゃん(台湾の前は日本にいたらしい)に「お前の一番好きなアニメを教えろ」って言われたので『色づく世界の明日から』をお勧めしておいた。

www.iroduku.jp

全人類観ましょう。

 

6日目。大晦日

晦日。正直なところ特に予定がない。
同室の兄ちゃんたちは朝5時に起きて近くの山の頂上まで行き、日の出を見た(天気予報上初日の出は見られなさそうだったので)そうだが、僕は(ポケモンスリープに差し障るので)行かなかった。朝10時くらいにのそのそ起きて、前日コンビニで買っておいたパンとシュークリームを食べる。
前日九份がガチ混みだったので正直ここを歩き回るのはしんどいと判断し、バスで瑞芳まで降りて、平溪線というローカル線の沿線に行ってみることに。
まず猴硐駅。「猫村」と呼ばれる、猫がたくさんいる集落があるとのこと。

写真中央の通路を奥側から手前側に出た先に猫村がある

 

ここは職場の後輩に教えてもらった。海外旅行に行くたびに猫を追いかけ回して写真を撮っている身としては行かざるを得ない。天気悪いけど。
確かに猫はいっぱいいるが、なんというか、予想よりは少なかった。道を歩いてると10-20mごとに数匹いるかなという感じ。まぁ猫は1匹でも100匹でも何やってても可愛いんですが。

あとちゃおチュールみたいなやつのゴミがその辺にめっちゃ捨ててあって、マナー悪いなって思った。


観光ガイドだと猫村しかピックアップされてない感じがあるけれど、線路を挟んで逆側にある、日本統治時代に石炭の集積場だったという博物館も見応えがあった。列車の時間が厳しくて(平溪線は1時間に1本くらいしかない)あまり長居はできなかったけど。

何に使うか分からない当時の装置が半ば朽ち果てながらもそのまま残されていて、廃墟好きにはツボだと思う。

 

次は十份駅。九份じゃなくて十份。ここも職場の後輩に教えてもらった場所で、線路の上から願いを込めたランタンを飛ばすのが楽しいらしい。30代男性が1人でそんなことやって何が面白いんだって思うけど、旅の安全を祈るのは悪くないかなと思って訪問。
九份の混雑を避けてやってきたはずが、ここもめちゃくちゃ混んでいた。日本人もかなり多い。

この辺から混雑具合を察してほしい

200TWD払ってランタンを購入。ランタンの面ごとに色が違って、その色ごとに祈る幸運のジャンルが違う。仕事とか幸せとか金運とかそういうの。正直旅の安全以外に祈ることもなかったので、だいぶ適当に書いてしまった。そもそも仕事辞めたのに仕事運で祈ることなど何もない。

ホステルに帰宅後はスペイン人の兄ちゃんに頼まれて、彼が日本で買ったという御朱印帳に旅の思い出を日本語で書いてあげた。
その後のホステルのみんなで食事をして、年越しは展望台から台湾各地で上がっていた花火を眺め、テンションの高い現地の人から手持ち花火を受け取って一緒に新年を祝った。

流石に知らん人の顔が映りまくってるのでぼかした

イギリス人のおっちゃんが手持ち花火をライトセーバーのように振り回してきたので一緒にスター・ウォーズごっこをした。やっぱ外国人も「I have the higher ground !」好きなんやな。チノ=リは世界共通語。

正直今年も年越しは1人で静かにやるもん、というか普通に寝ているものだと思っていたから、想定外に賑やかになって若干驚いている。まあ、たまにはこういうのも悪くないかな。

 

続く。