2年間の休暇(仮)

30代男性孤独旅行記

台湾③

前回からの続きです。

yukanoshimi.hatenablog.com

 

7日目。
あけましておめでとうございます。
なんもしてない。天気もあまり良くなかったしホステルでダラダラしていた。

あと声優ラジオを聴いてたらメールが読まれた。
夜はホステルで同室だった日本人と食事をした。20年以上前から旅をしてるベテランで自分が今後やりたい旅の経験が全部あるような方だったので話聞いてて面白かった。フンザやラダックはいつか訪れてみたいと思っているが、20年前と今では秘境感みたいなものが全く違うんだろうなとも思う。実際去年行ったラサとかそうだったし。
宿に戻ってきたらまたイギリス人の同室者に誘われ、昨日と同じトランプゲームに興じた。このゲーム好きすぎじゃない?
後はこの日新しく宿に来たアメリカ人が、ロビーでゴリゴリの音楽を大音量でかけ始めて、複数人に注意されたのになぜか全く聞き入れなかったのでめっちゃ空気が悪くなった。なんだこれ…
そのままなんかしらけた感じになって寝た。

いやテラコマリとParadox Liveは見たわ。

 

8日目。
九份のホステルも今日でチェックアウト。九份に3泊もして何すんねんと思ってたけど、思わぬ交流があって存外退屈しなかった。むしろ思ったより自分の時間が取れなくて少し困っているくらい。
仲良くなったスペイン人の2人と一緒にチェックアウトして台北を目指す。行きと同様、瑞芳までバス、そこから台北まで鉄道で移動する。2人は普通に列車の地べたに座ってて笑った。スペインだとそれが普通なの?
台北ではお互い別のホステルを予約していたので、2人とは夕食を共にする約束をして1回別れる。
13時くらいにホステルに到着し、荷物を置かせてもらう。

www.booking.comベッドが最低限清潔でネットが使えて充電できてシャワーからお湯が出れば宿はなんでもいいんだが、ここはロビーでパソコンを使った作業もしやすいし、洗濯機も使えるし悪くない気がする。ホステルの質とは全く関係ないが、ロビーにいたら日本人のおじさん2人が「ロスチャイルド家が云々…」と謎の陰謀論を展開していて少し怖かった。

身軽になった上で、とりあえず今日の行動について考える。台湾に来てから初めての快晴日だったので眺めがいい場所に行きたいと考え、「なぜか」頭に浮かんだ台北の街並みを一望できるスポットを目指す。

自分は台北駅付近からバスで松友新村まで行き、虎山120高地というポイントまで階段道を登り、奉天宮という寺院の方向まで降りていったが、件のスポットに行くだけなら奉天宮から登った方が早いし楽なので「なぜか」ここに行きたいという人がいたら参考にしてほしい。

多分地元のハイキングコースのような感じで、何人か地元の方っぽい人たちに会った。ちなみに山道の中に突き出した岩場なので、普通に断崖絶壁になっているし落ちたら誰にも気付かれないまま死ぬと思う。床のシミどころではない。


僕は舐め切ってて半袖1枚で登ったらめちゃくちゃ蚊に刺された。なんとなく台湾のデング熱発生について調べたが、2023年秋頃に流行していたらしい。もう下火になっているようだが。良い子の皆さんはちゃんと虫除け使いましょうね。
雲ひとつない快晴のもと台北の街並みを一望することができて心地よかった。高層ビルが立ち並ぶ地域もあれば古めかしい建物がひしめく一角もあって、今の台湾を垣間見ることができた感じがする。一通り景色は楽しめたのだが、夕方ここにくればいい写真が撮れそうだと思ったので待つことに。日没まで2時間弱程度。流石にずっと留まるわけにもいかないので、一旦奉天宮という寺院まで降りてみる。

全体像も撮れよという話だがアングル的に難しかった

龍の造詣がとても猛々しい。紅白のタープテントがいくつも立っていて、もしかしたら元旦はお祭りで賑わっていたのかもしれない。辰年だし。台湾に干支ってあるのか?(あるっぽい)
そんな感じで時間を潰していたら日没の時刻になったのでさっきの岩場に戻る。

高層ビルの灯りと相まってなかなかいい写真が撮れたと思う。
夜景まで撮ってたので結構遅くなってしまったがホステルに戻る。スペイン人の2人組はまた連絡すると言っていたが19時をすぎても全く連絡がないので、「夕食はどうするんだ?」とメッセージを送ったら「もう食べちゃった」と。適当すぎる。それでも「良ければ集まるか?」と言ってくれる辺りノリがいい。

2人が泊まっているホステルで集合し、西門町をぶらぶら歩くことに。「歩き方」によれば原宿と秋葉原を足したような街らしい。よく分からん。

 

2人組は狂ったようにクレーンゲームに興じている。九份でもひたすらやってたけど、いくら使うつもりなんだ…と思いながら見ていたら景品を1つくれた。

「記念だよ。これを見るたびに俺たちのことを思い出すだろ?」とのこと。
ゴールデンフリーザのキーホルダーをどこにつければいいのか正直困るし、今までの人生で耳どころか鼻にまでピアスつけて全身タトゥー入れてる人と会話したこともなかったから記念品なんてなくても絶対に忘れない自信があるのだが、その心遣いは嬉しい。スペイン行く時は絶対連絡しようと誓った。


僕は昼から何も食べておらず、お腹が空いていたので屋台でおすすめのバインミーを食べることに。バインミーってベトナム料理なんだが…。(美味かったです)

そのままあてもなく街を歩いて、寺院(台北天后宮っていうらしい)をのぞいていたら、九份で同じホステルに泊まっていたシンガポール人の女の子と再会した。

そんなことあるんかい。

 

9日目。
次の日はベトナムに出発するので、自由に動けるのはこの日が最後。
今日のメインは故宮博物院

主に清代に保管されていた宝物や文書が展示されている巨大な博物館である。バスで移動したが郊外にあるので1時間弱かかった。入場料も350TWDとそれなり。

一応元旦など、特定の日は入場料が無料らしいが、死ぬほど混みそう…。
他文化の影響を受けつつ時代と共に変化、発展してきた中国の文化財の数々は見応えがあったし、昨年チベットに行ったこともあり、チベット仏教に関連した展示物にも目を引かれた。

乾隆帝の時代は年号も乾隆なのか!と当たり前の事実に感動した

 

あと世界史の授業でしか聞いたことのなかった「坤輿万国全図」が展示されていたのも感動した。

坤輿万国全図。写り込みがエグくて申し訳ない

それはそれとして、敷地が広すぎる、展示物が多すぎる。合計で4時間半ほどいたのだがあまりにも展示物が多すぎて後半はかなり駆け足になってしまった。本当にじっくり見たいのであれば2日以上はかけたほうが良さそう。

 

ホステルに戻った際に、同室のイギリス人とちょっと会話した。
実は前の晩に、誰かがすごい剣幕でFワードを叫んでるのが聞こえて目が覚めたのだが、それは夜中にスピーカーかなんか使ってた別の同室者にこのイギリス人がブチ切れたかららしい。謝罪された。

顔出して揉め事に巻き込まれるのも嫌だなと思ってそのまま寝てたんだけど、ワロタ。

夜はまたまたスペイン人2人と、シンガポール人と会うことに。どんだけ会うんだよ。シンガポール人は出生地が日本らしくて日本語を勉強しているらしい。日本語を話したいとのことなので彼女のスピーチを聞いていたが、あまりに意味不明な内容で笑ってしまった(日本語の問題ではなく)。ここには載せられません。

 

10日目。

台湾最後の日。

ベトナム行きの飛行機は午後便なので、午前中は一応フリー。

歩いていける範囲で観光スポット行くか〜と思い立ち、20分ほど歩いて中正紀念堂へ。

蒋介石を称えて建築された場所で、中には巨大な蒋介石の像が鎮座している。

庭園や周囲の建築もスケールが大きく綺麗なので見応えがある。1時間に1回行われる衛兵の交代式もしっかり見物した。

何が書かれているか一切理解できてないけど思想が強そう。中をのぞく勇気はなかった

 

その後は桃園空港へ。

台北の中心部から、桃園空港はMRTで行ける。所要時間は直達車(快速)で40分ほど。150元。この列車に乗るまでに悠遊卡の残高を150TWD未満にしておけば、改札の窓口で不足分をチャージさせてもらえるので残高をちょうど使い切ることができる。

保安検査場では新型コロナウイルスの検査キットが配布されていた。今後の旅でそれっぽい症状が出た際は使わせてもらおう。

ラウンジで軽く食事をとりながら出発を待つ。空港内で小腹が空いた時や、時間を持て余した時の出費を抑えられるので、やっぱりプライオリティ・パスは作り得。2025年以降楽天プレミアムカードを使い続けることはないでしょう。

今回台北ハノイの移動はSTARLUXという航空会社を使用したが、もう少し待てばより安いLCCの便も取れたので、そこは少し反省点か。なんなら無知すぎて実際搭乗するまでSTARLUXをLCCと勘違いしていた

 

ということで出発。

飛行機の中で撮った写真はこの2枚しかなかった

台湾編終わり。次はベトナム行きます。

公共交通機関が発達していてタクシーなどを使う必要がほぼないという点、日本のチェーン店が多数進出していて困ったらそこに行けばいいという点で非常に旅行しやすい場所だった。オタクじゃないから関係ないけど、アニメイトとらのあなすらありますからね。東側や南側、映画『呪詛』のロケ地など今回行けなかった場所もあるので、再訪してよりディープなところも行ってみたい。

 

【おまけ:出費メモ 台湾編】※1TWD=4.6円で計算

期間:9泊10日

飛行機:羽田→台湾桃園 タイガーエア台湾 34850円

女性声優のクリスマスイベントに参加した結果出発日が年末になり割高の航空券になってしまった。時期を選べばもっと安い便はいくらでもあります。

国内交通費:320TWD(桃園空港→台中バス)+150TWD(台北→桃園空港MRT)に市内移動のバスや都市間移動の電車代が加わるのだが、悠遊卡のアプリと紛失したカードのリンクがいつの間にか切れており利用額が分からなくなってしまった。チャージした額から考えて500-700TWD程度だと思う。高めに見積もって700TWDで計算。

→1170TWD

宿泊費:6553TWD うち初日のブルースカイが1799TWD

食費:2654TWD

観光費(入場料など):550TWD

その他:SIMカード代、悠遊卡代など908TWD+悠遊卡紛失による損失791TWD

→1699TWD

合計:34850円+12626TWD

≒92930円

初日も女性声優のMVロケ地に泊まらずにホステルにして悠遊卡を紛失しなければあと10000円分くらいは安く旅できたけど、まぁこんなもんでしょう。